昨年秋に封切られた映画『トランス』がDVDで登場しました。

オークション会場でゴヤの名画が盗まれそうになり、
画を隠して強奪を防いだ競売人が強盗に殴られたショックで
隠し場所を思い出せなくなります。

拷問されても蘇らない記憶を取り戻すため、
女性催眠術師が動員される…と言ったお話です。

予告の映像は名画の行方を巡るアクションものにしか見えませんが、
この催眠術師はストーリーの中盤から、
主人公と言って良い存在と分かってきます。

催眠技術はストーリー展開の核となっていて、
催眠に関心や知識がないと面白さが半減するようにさえ思えます。

国内の催眠術師の定番“エレベータ法”は、
「イメージ利用法」の一つのパターンに過ぎないことはよく知られています。

米国を舞台にしたこの映画では、「イメージ利用法」の多彩なバリエーションが
これでもかと言うほどに登場します。

また、催眠療法が広く社会的に認知されている中での
催眠術師の開業状況は、広く明るいオフィスにクライアントが
数人待っていて、まるで、弁護士かコンサルタントのそれのようなイメージです。

導入法から事業イメージまで、米国の催眠術師の姿が描かれる映画『トランス』。
2時間に満たない時間を投じる価値は十分あるようです。