先日偶然お会いした心理カウンセラーの方に伺うと、
最近合法ドラッグやアルコール、ニコチンなどの薬物依存症や、
ギャンブル依存症の相談が増えているのだそうです。
習慣として続く程度では依存とは呼びません。
経済的負担が膨らみ、急激な充足と欠乏の反復で精神的にも犯されて、
社会的な地位や家族まで失う状態。
そこに至っても、“耽ること”を止められない状態を依存と呼びます。
依存症の人々が自らカミングアウトすることは稀ですから、
一般には、意志の弱い特殊な人々の話と片付けられがちです。
しかし、学術的な調査データでも、
治療が必要なアルコール依存者だけでも100万人程度国内にいます。
ギャンブル依存症も同規模で存在するという説もあります。
彼が見せてくれた資料には、
精神科医の治療でもアルコール依存症の回復率は
三割程度とありました。
吉田かずお先生は、「これは酒ですよ」と暗示を入れて水を飲ませて、
“べろべろに酔っ払わせる”催眠芸をよくやったことがあると言います。
この原理を使えば、アルコール依存者に、水を飲ませながら、
精神的肉体的苦痛なく依存症を解消して行くことができるはずだと、
先生は考えています。
薬物依存者に対しても、全く無害の粉末や錠剤を与えて、
プラシボ効果を催眠で起こしつつ、
依存を実質的に解消してしまうことはできそうです。
またここでも催眠術による大きな社会貢献の可能性が見つかるのでした。